こんにちは!管理栄養士の健康食品で得する人です。
おすすめの体にいい食べ物として、ウナギのかば焼き、卵の卵黄、ほうれん草、バナナなどがあります。後編は、ほうれん草とバナナの栄養価や効果を解説します。
管理栄養士・栄養士のおすすめ食材をぜひ参考にしてね!
1.ほうれん草
1-1.ほうれん草とは?
ほうれん草は、アカザ科の緑黄色野菜になります。
ほうれん草の原産地はペルシャ地方といわれており、江戸時代初期に日本へ伝わったとされています。日本では、千葉県、埼玉県、群馬県などで比較的多く生産されています。
ほうれん草は、11月~1月が旬の野菜であり、ビタミンCは夏採りほうれん草よりも冬採りほうれん草の方が多くなります。
そして、ほうれん草はとても栄養価の高い緑黄色野菜として知られています。ほうれん草は、β-カロテン、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンK、ビタミンC、葉酸など)、ミネラル類(カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分など)、食物繊維が豊富に含まれています。
1-2.ほうれん草の栄養と効果
ほうれん草は、β-カロテン、ビタミンA、カリウムなどの栄養素の大切な供給源になります。
また、ほうれん草のビタミンC含有量は収穫時期により大きく異なります。
それゆえ、ほうれん草の重要な栄養素である、β-カロテン、ビタミンA、カリウム、ビタミンCを解説させていただきます。
1-2-1.ビタミンA
ほうれん草(ゆで)100gあたりには、450µgのビタミンAが含まれています。ビタミンAは、成人の男性で850µg/日、女性で650µg/日程度が必要になります。
ビタミンAが豊富に含まれていると言っても、ほうれん草だけで1日の必要量を満たすことはできません。しかしながら、栄養素は多様な食材から摂取することが大切になります。ほうれん草は、野菜の中ではビタミンAが多く含まれており、ビタミンAを効率よく補給できる食材だと思います。
ビタミンAの効果としては、➀皮膚などの粘膜の維持、➁視覚機能の維持、➂発がんの抑制、➃成長の促進、➄抗酸化作用などがあります。
また、ビタミンAの発がん抑制作用や抗酸化作用は、ビタミンA前駆体のβ-カロテンなどの作用も関係しています。
1-2-2.β-カロテン
β-カロテンは、ビタミンA前駆体(プロビタミンA)として知られています。
ほうれん草(ゆで)100gあたりには、5400µgのβ-カロテンが含まれています。他の野菜と比較すると、ほうれん草には豊富なβ-カロテンが含まれていることで知られています。
また、β-カロテンの働きはビタミンAの健康効果だけではありません。β-カロテンには、強力な抗酸化作用があり、活性酸素を消去することで、生活習慣病の予防も期待できます。
β-カロテンに限った効果として、➀抗酸化作用がある、➁発がんを抑制する、➂動脈硬化を予防するなどがあります。
1-2-3.ビタミンC
ほうれん草(ゆで)100gあたりには、19mgのビタミンCが含まれています。ビタミンCは、成人の男性と女性で100mg/日が必要と言われています。
ほうれん草はビタミンCを19mg摂取でき、ビタミンCの供給源として優れていると思います。
また、ほうれん草のビタミンC含有量は季節により変化することで知られています。
ほうれん草のビタミンCは、夏採りほうれん草よりも冬採りほうれん草の方が多くなります。
ちなみに、夏採りほうれん草(生)100gあたりには20mg、冬採りほうれん草(生)には60mgのビタミンCが含まれており、夏よりも冬の方がビタミンCを3倍多く摂取できます。
ビタミンCの効果として、➀抗酸化作用がある、➁皮膚や血管を丈夫に保つ、➂抗ストレスホルモンを生成する材料になる、➃非ヘム鉄の吸収を促進する、➄免疫力を強化し、風邪を予防するがあります。
1-2-4.カリウム
ほうれん草(ゆで)100gあたりには、490mgのカリウムが含まれています。カリウムは、成人の男性で3000mg/日、女性で2600mg/日が必要と言われています。
カリウムの効果としては、➀高血圧を予防する、➁むくみの予防や改善に効く、➂筋肉や神経を正常に維持するなどがあります。
ただし、カリウムは、腎不全などの腎臓疾患がある場合、一日の上限量が定められています。
野菜や果物はカリウムが多く含まれるため、カリウムを多く含む食材を食べていいのか?お医者さんに相談する必要があると思います。
2. バナナ
2-1.バナナとは?
バナナはバショウ科の果物になります。バナナの原産地はマレー半島であり、今では湿潤な温帯地域で広く栽培されています。
日本で市場に流通しているバナナの大部分はフィリピンやエクアドルから輸入されたものになります。国内では、沖縄県や鹿児島県で生産されています。国産のバナナの食べごろは、6~9月になります。
バナナは、果物の中では水分が少なく、糖類の含有量が多くため、エネルギーが高い特徴があります。エネルギーを確保できるため、朝食にバナナを食べる人が多いのも納得ですね!
また、バナナはとても栄養価が高く、ビタミン類(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸など)、ミネラル類(カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、マンガンなど)が豊富に含まれています。
2-2.バナナの栄養と効果
先ほど解説したように、バナナはとても栄養価の高い果物として知られています。
すべての栄養素を詳しく紹介すると、とても長くなってしまいます。
それゆえ、バナナの重要な栄養素を3つ(エネルギー、ビタミンB6、パントテン酸)に絞り解説します。
2-2-1.エネルギー(カロリー)
バナナ100gあたり86kcaあります。普通、果物はカロリーが低いですが、バナナは果物類の中でもカロリーが高い食材になります。
しかし、一般的に1日に必要なエネルギー量は18歳以上の男性で約2500kcal/日、女性で約2000kcal/日になります。
そう考えると、バナナのカロリーは低いですね。あくまでも、バナナは果物類の中ではカロリーが高い食材ということになります。
それゆえ、朝食のヨーグルトにバナナを入れて食べることや忙しい朝にバナナを食べることは、効率的なエネルギー補給になると思います。
2-2-2.ビタミンB6
バナナ100gあたりには、0.38mgのビタミンB6が含まれています。ビタミンB6は、成人の男性で1.4mg/日、女性で1.2mg/日が必要になります。
バナナは、果物類の中で最もビタミンB6の含有量が高いことで知られています。ビタミンB6が豊富に含まれていると言っても、1日の必要量を満たすことはできませんが、手軽に食べられるバナナはビタミンB6の供給源として優れていると思います。
ビタミンB6の効果としては、➀補酵素としてアミノ酸代謝に関与する、➁神経伝達物質の生成を助けるなどがあります。
ビタミンB6は、月経前症候群やつわりに関わるため、女性は積極的に補給したい栄養素だと思います。
2-2-3.パントテン酸
バナナ100gあたりには、0.44mgのパントテン酸が含まれています。パントテン酸は、成人の男性で5mg/日、女性で4mg/日が必要になります。
そのため、手軽に食べられるバナナはパントテン酸の供給源として望ましいと思います。
パントテン酸の効果としては、➀善玉(HDL)コレステロールを増やし、動脈硬化を防ぐ、➁ストレスを緩和する、➂紫外線から皮膚を守るなどがあります。
パントテン酸は、紫外線から皮膚を守るので、女性に嬉しい栄養素ですね!
2-3. 果物の栄養素ランキングトップ10!
バナナの栄養価を他の果物と比べ、どれくらい豊富に含まれているのかを知っていただけるよう、果物の栄養素ランキングTop10を作成しました。
2-3-1.エネルギー源が豊富な果物!
エネルギー源+食物繊維ランキング(食材100gあたり)
エネルギー源をみると、バナナはエネルギーが2位、たんぱく質が5位、脂質が8位になります。
2-3-2.ミラネル類が豊富な果物!
ミネラル類ランキング(食材100gあたり)
次にミネラル類をみると、バナナはカリウムが2位、マグネシウムが2位、鉄分が4位、亜鉛が7位、マンガンが5位にランクインしています。
2-3-2.ビタミン類が豊富な果物!
ビタミン類ランキング(食材100gあたり)
最後にビタミン類とみると、バナナはビタミンB1が10位、ビタミンB2が7位、ナイアシンが5位、ビタミンB6が1位、パントテン酸が3位にランクインしています。
なお、栄養素ランキングは含有量が同じ場合、五十音順で示しています。
参考:http://www.eiyoukeisan.com/
3.まとめ
ほうれん草は、ずば抜けて栄養価が高いわけではないが、たくさんの栄養素(β-カロテン、ビタミンA、ビタミンC、カリウムなど)が含まれています。また、ほうれん草はよく使う食材だと思います。
それゆえ、ほうれん草はビタミン類・ミネラル類の供給源として有効な食材だと思います。
また、バナナも栄養価の高いことで知られており、果物類の様々な栄養素のランキング(エネルギー、ビタミンB6、パントテン酸など)に入っています。バナナは、手軽に食べられる食材であり、積極的に摂取したい食材の一つだと思います。
今回、体にいい食べ物!管理栄養士おすすめ食材4つ紹介(後編)では、おすすめの体にいい食べ物として「ほうれん草」と「バナナ」を紹介させていただきました。
ぜひ、皆さんの食生活に健康にいい食べ物の「ほうれん草」や「バナナ」を取り入れて、健康的な生活を送りましょう。
興味を持たれた方は、”前編”の記事も読んでみてください!!
管理栄養士おすすめ、体にいい食べ物の「ウナギのかば焼き」と「卵の卵黄」を紹介しています。