高血圧は、日本では患者数が4300万人に達しています。高血圧の原因の一つには、塩分の過剰摂取やアルコールの過飲などの食生活が関係しています。
この記事では、高血圧改善・予防のための食生活のポイントや高血圧に適した健康食品を紹介しています。高血圧の疑問を解決し、血管の健康を守りましょう。
1.高血圧とは
左心室の収縮と拡張による動脈血の圧変化を血圧といいます。左心室が収縮しきったときの血圧を収縮期血圧(最高血圧)、一方で、拡張しきったときの血圧を拡張期血圧(最低血圧)といいます。
高血圧は、収取期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上のどちらか、あるいはどちらも満たす場合に診断されます。高血圧は、日本では患者数が4300万人に達しています(日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2014)。
図:高血圧の基準(日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2014)
1-1.高血圧の症状
著しい高血圧や急に血圧が上昇すると、頭痛やめまい、肩こりが自覚症状として現れることがあります。また、高血圧の状態が長く続くと、血管が細く脆くなるため、動脈硬化を引き起こし、脳卒中、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)、腎疾患などの合併症のリスクが高くなります。
1-2.高血圧の原因
高血圧は大きく2種類に分けられます。高血圧の原因が明確ではないものを本能性高血圧、明確な原因疾患による高血圧を二次性高血圧といいます。本能性高血圧は、高血圧患者の90%を占め、いくつかの要因が組み合わさり発症していると考えられています。
1-2-1.本能性高血圧の原因
➀遺伝要因
➁生活習慣(喫煙、肥満、塩分の過剰摂取、アルコールの過飲)
➂運動不足
➃ストレス
➄寒冷刺激
1-2-2.二次性高血圧の原因
➀腎性高血圧(慢性糸球体腎炎や糖尿病腎症、腎動脈の狭窄など)
➁内分泌性高血圧(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫など)
➂血管性(脈管性)高血圧(大動脈炎症候群、大動脈縮窄症など)
➃薬剤誘発性高血圧(非ステロイド性抗炎症薬、グルココルチコイドなど)
なお、二次性高血圧の原因として、最も多いのは腎性高血圧になります。
2.高血圧に適した食べ物
2-1.食塩を制限する
食生活の見直しは、高血圧の改善に効果的で、食塩を制限することは大切になります。成人の1日の食塩摂取量の平均値は、男性11.1g、女性9.4gと過去10年で減少傾向にあります(厚生労働省 平成25年 国民健康・栄養調査)。しかし、1日の食塩摂取量の目標値は、男性8g未満、女性7g未満であり(健康日本21(第2次))、まだまだ摂取量が多いのが現状になります。
塩分を過剰に摂取すると、体内にナトリウムと水が増え、血圧が上がります。また、たまったナトリウムを腎臓から排斥するために、血圧がさらに上昇します。
2-1-1.食塩が多い食べ物
穀類は、カップ麺、食パンなどに多く含まれます。
魚・魚介類は、スモークサーモン、タラコ、かまぼこなどに多く含まれます。
肉類は、ハム、ウインナーなどに多く含まれます。
その他に、梅干し、たかな漬けなどの漬物にも多く含まれています。
2-1-2.食塩を制限するポイント
➀調味料を切り替える
料理の味付けには、塩やしょうゆを控えるように心がけましょう。代わりに、酢、柑橘系の果物、ハーブ、スパイスなどで調理するとよいでしょう。
➁カリウムを多くとる
カリウムには、塩分の排斥作用があります。カリウムを含む食材(野菜、果物など)を献立に取り入れましょう。
*他にも、食塩を制限する方法として、うま味を活用する(うま味を加えることで、塩分を減らしても美味しく感じる)ことが提唱されています。しかし、最も代表的なうま味成分が、グルタミン酸ナトリウム塩なので注意が必要になります。
2-2.野菜・果物、魚(魚油)を積極的に摂取する
野菜・果物には、塩分を排斥させる作用のあるカリウムが多く含まれています。しかし、カリウムの摂取は、重篤な腎障害を伴う場合、高カリウム血症のリスクになります。さらに、果物には糖分が多く含まれるため、肥満者や糖尿病などのエネルギー制限が必要な人には推奨しません。
コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控え、魚(魚油)を積極的に摂取しましょう。
2-3.アルコールの制限
アルコールは、一時的に血圧を下げますが、長期的には高血圧を引き起こします。エタノール換算で、男性20~30ml/日以下、女性10~20ml/日以下に制限しましょう。
1日の酒量の目安としては、ビールが中瓶1本(500ml)、日本酒が1合(180ml)、焼酎お湯割りが0.6合(110ml)になります。
3.血圧に関係する栄養成分
表:血圧に関係する栄養成分
・血圧が高めの方に適する表示をした特定保健用食品に利用されている栄養成分 |
ペプチド類(サーデンペプチド、ラクトトリペプチド、カゼインドデカペプチドなど) |
酢酸 |
杜仲葉配糖体(ゲニポシド酸) |
γ-アミノ酪酸(GABA) |
燕龍茶フラボノイド |
クロロゲン酸 |
・その他の健康食品に利用されている血圧に関係する栄養成分 |
アルギニン |
メチオニン |
タウリン |
テアニン |
3-1.ペプチド類の作用
血圧を上昇させるホルモンとしてアンジオテンシンが知られています。アンジオテンシンは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)によりアンギオテンシンⅡとなり血圧を上げます。それゆえ、ACE活性を阻害すると、アンギオテンシンⅡへの変換が抑制され、血圧が降下します。
ペプチド類には、ACE阻害作用があり、血圧を降下させることができます。
*酢酸にも、血圧を下げる作用があり、レニン・アンギオテンシン系への作用が影響していると考えられています。
3-2. 杜仲葉配糖体(ゲニポシド酸)の作用
ゲニポシド酸は、血管を弛緩させる副交感神経の作用を促進して、血圧降下に働きます。
3-3.γ-アミノ酪酸(GABA)の作用
GABAは、血管を収縮させる交感神経系のノルアドレナリンの分泌を抑制して、血圧降下に働きます。
3-4.燕龍茶フラボノイドの作用
一酸化窒素(NO)は、血管内皮細胞から分泌され、血管を弛緩させる作用があります。
燕龍茶フラボノイドには、血管内皮細胞の一酸化窒素合成酵素(eNOS)の活性を促進し、NOの分泌量を増やし、血圧を下げる働きがあります。
4. 高血圧に適した健康食品2選
今までの食生活・生活習慣を変えるのは難しいと思います。「健康食品」を活用して、食生活・生活習慣を変える“きっかけ”を作りませんか?機能性重視でおすすめできる健康食品2選を紹介します。
4-1.ヘルケア(エーザイ株式会社2)
ヘルケア
ヘルケアは血圧下げるサプリ
健康診断などで、血圧が高めになってきた人はおすすめ!
効果の評価:★★★★★★★★★★ 10/10
食品の分類
特定保健用食品(トクホ)
関与成分:サーデンペプチド(バリチルチロシンとして)
原材料
サーデンペプチド(イワシペプチド)、還元麦芽糖、結晶セルロース、ショ糖脂肪酸エステル、セラック、甘味料(ステビア)
価格
500円(税別)
送料
無料
1日の目安量
1日4粒
容量
約7日分(28粒)
- 特定保健用食品(トクホ)である。
- 関与する成分として、サーデンペプチド(バリチルチロシンとして)が豊富含まれている。
- 人を対象とした試験を実施して、効果が認められており、4週間目から収縮期血圧がおだやかになる傾向がみられている。
「ヘルケアについて詳しくまとめた記事」もあるので参考にしてください。
4-2.わかめペプチド粒タイプ(理研ビタミン株式会社)
わかめペプチド粒タイプ
食生活が偏りがちな人必見!
わかめペプチド粒タイプは高めの血圧下げるサプリ
効果の評価:★★★★★★★★★★ 10/10
食品の分類
機能性表示食品
機能性成分:
わかめペプチド
原材料
わかめペプチド、デキストリン、還元麦芽糖水飴/グリセリン脂肪酸エステル、シェラック、カルナウバロウ
通常価格
4546円(税込)
初回価格
50%OFFの2273円
(税込)
1日の目安量
1日4粒
容量
約30分(120粒)
- 機能性表示食品である。
- 関与する成分として、わかめペプチド(フェニルアラニルチロシン、バリルチロシン、イソロイシルチロシンとして)が豊富含まれている。
- 原材料に「〇〇抽出物」「〇〇エキス」「〇〇菌」「〇〇粉末」「〇〇酵素」と書かれていない。
「わかめペプチド粒タイプについて詳しくまとめた記事」もあるので参考にしてください。