オイルプリングとは、ごま油やココナッツオイルなどの天然オイルを使い、歯と歯茎を綺麗にデトックス(解毒)する簡単な自然療法だ。
意外なことに、オイルプリングの歴史は古く、インド古来の美容・健康法として知られる伝統医学アーユルヴェーダが発祥だそうだ。
さて、どうして今になってこれほど注目を集めているのか?
その理由はとてもシンプルで、最近の研究から、オイルプリングの効果は自然に歯を白くするだけではないと分かってきたからだ。
例えば、歯や歯茎の健康を保つことができるし、歯肉炎の改善に有効である。さらに、特定のオイルを使えば口内の有害な細菌を効率的に取り除くことができ、口臭対策もできる。
なぜオイルプリングにそんなに多くの効果があるのだろう。
それは、口の中に生息する微生物がたった一つの細胞からできているからだ。それらの微生物の細胞膜は脂質や脂肪で覆われている。そこにオイルが接触すると自然に引っ付く。そして、それを口から吐き出せば、口内の有害細菌が消えることになる。とても簡単な仕組みだと思う。
しかし、いざ実践するとなると、
- 「オイルプリングの正しいやり方が分からない」
- 「副作用が出ないか心配」
- 「オイルの種類は何を選べばいいの?」
- 「私がやっても本当に効果があるの?」
という疑問を持っている方は非常に多い。まだオイルプリングの正確な情報が不足していて、あなたの周りでやっている人が少ないなら不安に感じることもあるだろう。
そこで、本日は、オイルプリングで劇的な効果を得るために必須の8の要素をご紹介する。あたなの悩みを完全に解消できることを約束する。参考にして頂けると幸いだ。
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1.オイルプリングとは?
最初に、オイルプリング(別名: ガンヂュージャ)の歴史に少し触れておこう。
すでに数千年前のインド人はオイルプリングを日常的に行っていたそうだ。そして、私が調べたところ、1990年代初めにアメリカの医学博士F. Karachによって世界中に広まった。それから、オイルプリングの研究は徐々に進み、今では多くの効能が得られると分かってきた。
オイルプリングは、日頃から口腔ケアを徹底することが基本的な考え方である。冒頭で紹介したようにその方法は簡単で、歯や口腔内の健康維持のため、オイル(ごま油、ココナッツオイル、オリーブオイル、ひまわり油など)を口の中に20分間含み、吐き出すだけだ。
少量のオイルで自然に歯石(プラーク)がなくなり、有害細菌を取り除くことができる。たったこれだけの行動で、効果を得られるのは非常に魅力的だと思う。
しかし、オイルプリングにそんな効果があるとは想像できないかもれない。それなら、メイク落としに使うオイルクレンジングをイメージすると分かりやすいだろう。オイルプリングはオイルクレンジング同様に、取り除くことが難しい汚れを簡単に洗い流すことができる。
2.オイルプリングの効果
確かに、オイルプリングの健康効果は科学的にも証明されている。しかしながら、まだ研究報告が少なく、現時点では分かっていないことも多い。
それにもかかわらず、オイルプリングの効果を過大に取り上げているメディアや嘘の情報も記載しているサイトがあるので、その点は注意が必要だ。
この記事は、根拠のある正確な情報を重視して、分かりやすく解説するので、安心して読み進めて欲しい。
それでは早速、オイルプリングの効果を解説しよう。
まずオイルプリングの最も大きなメリットは、誰でも自然に口腔ケアができることだ。まさに、私もそのために毎日続けている。
さらに、オイルプリングはこれまで考えられていたよりも、多岐にわたる効果があることが明らかになってきた。これが、最近になって海外のセレブや有名人の間で話題を集めている理由だ。
そこで、その根拠としてオイルプリング療法の第一人者であるBruce Fife博士のOil Pulling Therapyと最新の研究結果から具体的な健康効果を紹介しよう。: (1,2,3)
- 口腔衛生を向上する。
- 歯の健康を維持する。
- 口内に潜んでいる様々なタイプの細菌や微生物を除菌する。
- 虫歯の予防。
- 歯石(プラーク)をなくし、歯肉炎を防ぐ。
- 口臭を消す。
今のところ、オイルプリングの研究報告は十分ではないが、ここ10年で研究が進み、上記のようにオイルプリングの効果が次々と分かってきた。
だが、オイルプリングの効能に関しては不明なこともある。その効果を議論するにはもっと多くの研究が必要不可欠だろう。
それと、これらの研究で使用されている大半のオイルは、ごま油及びココナッツオイルの2種類である。従って、オイルプリングを始めるなら、最も効果を得るためにどちらかのオイルを使うことがおススメだ。ココナッツオイルルプリングのやり方と効果は『簡単!ココナッツオイルプリングのやり方と圧倒的な効果』で詳しく解説している。
次に、習慣的にオイルプリングを行っている人の体験談と専門家の意見を紹介しよう。
例えば、私が雑誌やブログで調べてみると、オイルプリングの効果を実感している人を何百人も見つけた。その中には、皮膚の状態、白髪、関節炎、頭痛、喘息、感染症、風邪、ホルモンバランスの乱れ、肝機能異常が改善した人がいた。
そこで、私は何人かの専門家に、どのように細菌が口から血液に入って感染症を発症するのか、そして、これらの感染をあらかじめ防ぐことができれば、体の他の部分に良い影響をもたらす可能性はあるのか聞いてみた。
分かりやすく言うと、オイルプリングで上記のような効果を本当に期待できるのか、意見を求めたのだ。
答えは“YES”だ。オイルプリングで口腔内を清潔に保てば、多様な効果を得ることができたとしても不思議はない。
実際に、私も数年前からオイルプリングをやって、多くの利益を得ている。歯垢(プラーク)が落ち、健康的な白い歯に変わった。また、歯がしみることもなくなった。これは歯の健康維持のために取り組んでいる他の人も共通して実感している。
しかしながら、私の場合は皮膚の状態が改善することはなかったし、白髪に効くことはなかった。このように、オイルプリングの効果は個人差があると思っておいた方がいいだろう。
一方で、オイルプリングの安全面については意見が一致している。その安全性は証明済みだ。
従って、少なくともオイルプリングは非常に有効であり、口腔衛生の向上に大きな効果をもたらす可能性が高いと言えるだろう。
高品質なオイル(食べるのに十分な品質)を使い、正しい方法で実践すれば、デメリットや副作用の心配もない。それに、オイルプリングは殆どお金もかからないので、誰でも気軽に始めることができる。何年か前からオイルプリングを実践している私からも、是非あなたにおすすめしたい健康法だ。
3.オイルプリングのやり方
オイルプリングのやり方はとてもシンプルだ。
基本的に、植物性油(ごま油、ココナッツオイル、オリーブ油など)大さじ2~3杯を口に含み、20分後に吐き出し、軽く水でゆすぐだけだ。
オイルプリングは朝起きて、食事や飲み物を飲む前にやるのが最も有効である。起床時、あなたの口内は細菌が増殖していて、オイルプリングでそれらを効率的に除菌できるからだ。
他に、重度の感染症予防や歯の健康維持のために、朝昼晩の食前にするのも一つの方法だ。
ここでは、オイルプリングの具体的な手順を5つのステップで、分かりやすく解説するので参考にして欲しい。
ステップ1: 大さじ2~3杯分のオイルを口に入れる
ここでのポイントは、まず大さじ2~3杯の十分なオイルを口に含むことだ。
一般的に、オイルプリングで使用するオイルの種類は有機ごま油である。オイルプリングの研究が最も盛んにされているオイルがごま油であるからだ。
私の場合は、その他の健康効果と好みから、バージンココナッツオイルを使っている。
このように、オイルの種類はあなたの嗜好や目的に合わせて自由に選ぶことができる。お好みで、オイルにモンダミンのような洗口液を数滴混ぜてもよいだろう。
ステップ2: 20分間のマウスウォッシュ
オイルプリングの第一人者であるBruce Fife博士によると、オイルプリングの時間は非常に重要になるそうだ。
虫歯や歯周病の原因になるプラークを取り除き、口内細菌をしっかり除菌するには、20分程度のマウスウォッシュが必要だ。もし、これよりも短い時間になると、体内に毒素や細菌が再吸収されてしまう。
試しにオイルプリングをやってみると分かるが、オイルが唾液と混ざり合うと濃い乳白色に変わる。マウスウォッシュを20分間続けると、吐き出す時にはクリーム色になるはずだ。これを目安にすれば、分かりやすいだろう。
しかし、唾液が多い場合はオイルと混ざって、口内でその量が2~3倍になる。そのため、初めのうちは、オイルプリングがとても大変に感じるかもしれない。
私が最初にチャレンジした時は、10~15分は簡単にできた。今では、20分続けてもストレスなく出来るようになった。もしかしたら、少し苦労するかもしれないが、何度かチャレンジすれば誰でもできるようになる。頑張って、継続してみよう。
ステップ3: 口からオイルを吐き出す
ここまで出来たら、あとはオイルを口から吐き捨てるだけだ。
注意して欲しいことは、オイルを流し台や排水溝にそのまま吐き出さないことだ。なぜなら、オイルが固まって排水管に詰まる危険があるからだ。
当然ながら、吐き出すところがないからと言って、オイルを飲み込んでもいけない。オイルには口内の細菌、有害な毒素、膿が入っている。オイルプリングの目的はそれらを体から取り除くことであるのに、飲み込んでしまったらせっかくの努力が無駄になってしまう。
私は直接ゴミ箱に捨てるか、ビニール袋に包んで処分している。
ステップ4: 口内をしっかり水で洗い流す
次に、オイルプリングが終わったら何度か口内を水で洗い流そう。
これは、微妙に口に残っているオイルを綺麗に取り除くためだ。いくつかのサイトでは、温かい塩水で洗い流すことが推奨されているので、参考にするとよいだろう。ここはこだわるところではないので、私は温かい水で3~4回うがいしている。
なにより重要なことは、オイルプリングをしたら、必ず水で口内を洗い流して、綺麗にすることだ。忘れないように心にとめておいて欲しい。
ステップ5: 歯磨きをする
いよいよ最終ステップだ。
オイルプリング後は丁寧に歯磨きをしよう。私は歯磨きの代わりに洗口液で軽くゆすいで、残っている細菌をすべて除菌できるようにしている。
先ほどもお話したように、私はココナッツオイルでオイルプリングしている。オイルの中で、特にココナッツは抗菌作用が強く、甘いマイルドな香りがするので、好んで使っている。しかし、稀にココナッツでアレルギーがでる人もいるので、そのような人は無理にココナッツオイルを選ぶ必要はない。
それに、むしろ伝統的にアーユルヴェーダで使用されていたのはごま油であるので、そちらの方が一般的だろう。
ここで伝えたいことは、ココナッツオイルならバージンココナッツオイル、ごま油ならオーガニックごま油を必ず使うようにして欲しい。その方が得られるメリットが大きい。ぜひ、覚えておいて欲しい。
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4.オイルプリングに副作用はあるか?
オイルプリングに副作用や危険は一切ない。これは、どの研究においても共通の事実で、専門家の意見も一致している。
冒頭で述べたように、オイルプリングの効果を議論するなら、一部の研究者はその効能に否定的で、まだ口腔ケアにどれだけ有効なのか詳細に分かっていないこともある。その一方で、オイルプリングの安全性については、どの研究者もデメリットはないと認めている。
この理由は簡単で、オイルプリングで使用する油は元から食用である自然食品だからだ。それに、ごま油やココナッツオイルを食べた場合、多くの健康効果が得られると分かっている。それゆえ、オイルを口に含んだからといって、何の問題もないと理解できるはずだ。
唯一リスクがあるとしたら、オイルプリングで口腔内の細菌や毒素を取り除いた後、そのまま誤って飲み込んでしまうことだけだろう。必ず吐き出すことを忘れないようにしよう。
ここでのポイントをまとめると、オイルプリングの効果は完全に解明されていないが、安全性は既に証明されているということだ。安心して欲しい。
総合的に考えて、オイルプリングは口腔ケアに十分有効で、確実に一度やってみる価値はある。
5.オイルの種類: ごま油、ココナッツオイル、オリーブオイル
さて、一体どのオイルを選んだらいいのだろう?
結論から言うと、オイルの種類はあなたの嗜好に合わせて最善のものを選べばいい。ごま油、ココナッツオイル、オリーブオイルなど植物性油であれば、どれを使っても大丈夫だ。
5-1.ごま油
ごま油はオイルプリングに使う一番オーソドックスなオイルである。これは、昔からごま油が使われていたし、何十年か前にオイルプリングが世界中に広まった際に、手に入りやすく、簡単に試すことができたからだ。今でもココナッツオイルより入手しやすいはずだ。
それに、ごま油でのオイルプリングが最も活発に研究されている。ゴマアレルギーのある人を除けば安全性も非常に高い。現に、多くの専門家はごま油のオイルプリングを推奨している。
さらに、2014年の臨床研究から、ごま油のオイルプリングは口臭を消す効果があることも分かっている。(4)
5-2.ココナッツオイル
私と同様に、歯を白くして、虫歯の原因菌のミュータンス菌(Streptococcus mutans)を効率的に除菌したいなら、ココナッツオイルが最も有効である。
ココナッツオイルには抗菌作用の高い中鎖脂肪酸(MCFAs)が豊富に含まれている。実際に、臨床試験で、ココナッツオイルでオイルプリングすると、口腔内のミュータンス菌をやっつけて、歯の健康維持に効果的であると実証されている。(1,5)
もちろん、ごま油と同様に、ココナッツオイルのオイルプリングは口臭を治す効果がある。(6)
*ココナッツオイルについて詳しく知りたい人は『ココナッツオイルの22の健康効果と成果が大幅に上がる簡単な方法』も目を通しておこう。
5-3.オリーブオイル
一般的ではないが、オリーブオイルを使うこともある。しかしながら、オリーブオイルは歯に悪影響があるのではないかと指摘する人がいて、私もあまりオススメはしていない。
だが、オリーブオイルは日本人の嗜好に合っていて、保存性もよいので非常に使いやすい利点もある。
もしオリーブオイルでオイルプリングしたいなら、本来の成分がそのまま残っているバージンオリーブオイルを選ぶようにして欲しい。
最後に、オイル選びの際に注意して欲しいことが一つある。オイルの種類はたくさんあるが、オメガ6(n-6系脂肪酸)の多い油や化学的に生成した油は使用しないことだ。
例えば、一般的な食物油、キャノーラ油、大豆油、トウモロコシ油などがその例だ。オメガ6脂肪酸が健康に悪いことはご存知かもしれない。これらの油でオイルプリングは禁物だ。
通常は、ごま油、ココナッツオイル、オリーブオイルを使う場合がほとんどだろう。まずは、いずれか好きなオイルを選んで始めると良い。
6.おすすめの人は?: 歯の健康を維持したい人、子供、妊婦、歯の病気がある人
6-1.歯の健康を維持したい人
私がオイルプリングを始めたのは、ずっと歯を健康的に保ちたいと思ったからだ。私と同じ理由で、オイルプリングに興味をもった人は多いはずだ。
前述したように、オイルプリングは安全性が高く、とても簡単にできる。ごま油やココナッツオイルなど、あなたの好きなオイルを選んで、さっそく始めてみよう。
6-2.子供
おそらく、お子さんの歯の健康のために、オイルプリングを取り入れたいと思っている人も多いだろう。
お子さんにオイルを飲み込んではダメと必ず伝え、そのルールを守ることができるなら、子供にとってもオイルプリングは効果的で安全である。安心して実践してみて欲しい。
6-3.妊婦
妊娠期はホルモンバランスの影響で、歯周病の原因になる歯周病原細菌が増殖しやすい環境になるので、口腔ケアがとても重要になる。
多くの場合、妊娠中にオイルプリングを実践すると、虫歯にならず、口腔衛生を清潔に保つことができる。
そのため、妊娠中の歯や歯茎の健康維持として、歯ブラシや洗口剤だけでなく、オイルプリングをするのは素晴らしい取り組みだと思う。
もちろん、妊娠中にオイプルリングをしたからと言って、ネガティブな作用を起こすことはないだろう。特に、妊娠初期以降は一般的に安全だと考えられている。
しかし、私が調査したところ、妊娠中にオイルプリングを実践していた人の多くは、妊娠前から習慣的に行っていたそうだ。
妊娠中にオイルプリンを実践していた人は妊娠前から定期的にやっていたことを踏まえると、今から始めるなら念のため医師や助産師に確認する必要はあるだろう。
6-4.歯周病や歯肉炎など歯の病気がある人
次に、歯周病や歯肉炎など歯に疾患がある人でオイルプリングをやってみたい場合もあると思う。通常、それらの病気がある人にとっても、オイルプリングは安全だと言われている。
しかし、実践するなら歯科医や医師から前もって許可をもらう必要はあるだろう。特に、歯に金属の詰め物やさし歯をしているなら、必ず確認して欲しい。
ここで一つ重要なことがある。オイルプリングをしてから数日後、体に異変を感じることがある。軽いうっ血、頭痛、吐き気、鼻水、眠気、ニキビなどの症状がでるかもしれない。
これは、好転反応と言われ、体が良い方向に向かっている合図であるので、心配しなくてよい。今まさに、体内に溜まった毒物が排出されている状態ということだ。
私はこれらの症状になることはなかったが、オイルプリングを始めた人で好転反応がでる人は意外に多い。そのような経験をしたら、体内がデットックスされているだけなので、そのまま続けて大丈夫だ。
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7.オイルプリングのよくある質問
いくつか繰り返し受ける質問があるので、皆さんの悩みを一緒にシェアし、ここでベストな解決策をお伝えしたい。是非、参考にして欲しい。
また分からないことがあれば、気軽にコメント欄やお問い合わせから質問を受け付けている。
オイルプリングは歯の再石灰化に有効か
結論から言うと、歯の再石灰化を促す作用はあるかもしれないが、現時点では決定的な証拠はない。今後より多くの研究が必要だろう。
私自身はオイルプリングを始めて、歯が丈夫になったと感じているので、再石灰化が促進されるのではと考えている。
しかしながら、複数の研究報告を確認すると、オイルプリングは歯の形成に必要なミネラルの働きをサポートするよりも、虫歯など歯の健康に悪影響を及ぼす細菌をやっつける効果の方が高いと感じている。
それに、ごま油やココナッツオイルには歯の形成に必要なミネラルが多く含まれるわけではない。従って、歯を作る栄養分の補給に、これらのオイルが有効とは思えない。
だが、ココナッツオイルをオイルプリングせずにそのまま摂取すれば、体内でカルシウムの吸収率を上げることができる。
口の中は常に唾液を介して、歯やエナメル質のミネラルを保護し、新たに補充している。従って、歯の再石灰化を促すためには、カルシウムやマグネシウムのような歯の形成に必要なミネラルを食事から十分に摂取して、それらの栄養成分を唾液で利用するのが最も効率的だ。
その際に、オイルプリングではなく、食事でココナッツオイルとカルシウムの多い食品を一緒に摂取すれば、スムーズに歯の再石灰化を促すことができる。ココナッツオイルの食べ方は『93の料理を堪能!ココナッツオイルの絶対食べるべき最強レシピ』を読んで実践しよう。
銀歯や差し歯をしているが、オイルプリングをして大丈夫か
歯に詰め物をしている人でも安全だと考えられているが、それを証明する研究報告はない。今後、研究結果が報告されたら結論を出すことができるが、まだ時間がかかるだろう。
そのため、銀歯や差し歯があるがオイルプリングをしたい人は、あなたの歯の状態を詳しく知っている歯科医に許可を得てから実践しよう。
オイルプリングが終わったら、そのオイルを飲み込んでもいいか
オイルプリングしたオイルは決して飲み込んではいけない。
なぜなら、そのオイルには細菌、死んで剥がれた皮膚、その他の残留物が含まれているからだ。オイルプリングの目的は、それらの毒素を体から取り除くことなので、間違って飲み込まないように注意しよう。
オイルプリングが終わった後、処理はどうしたらいいか
まず絶対に守って欲しいルールは、オイルを流し台に吐き出さないことだ。
特に、ココナッツオイルは凝固しやすく、排水溝が詰まる恐れがある。流し台、シャワールーム、トイレで捨てないようにしよう。
処分の仕方はいろいろあるが、私はビニール袋に吐き出してゴミ箱に捨てている。もし必要のない大きめの容器があるなら、それに出しても良いと思う。そこは、あなたにお任せする。
オイルプリングは20分間丁度しなければいけないか
オイルプリングの時間はとても重要で、20分が推奨されている。
確かに、私が初めてやってみた時、オイルプリングを20分するのはとても大変だった。だが、今ではストレスなく出来るようになった。慣れたら簡単なので、決して難しいルールではない。
オイルは大さじ2~3杯よりも少量でいいか
実のところ、オイルプリングの量も重要らしく、大さじ2~3杯が推奨されている。
もし初めて挑戦するなら、大さじ1杯で5分程度オイルプリングをしてみるのはいいかもしれない。おそらく、たった5分なら簡単にできるはずだ。
そうやって、オイプルリングに慣れたら、大さじ2~3杯で20分しっかり行うようにして欲しい。
オイルの風味が苦手で、良い改善策はないか
ごま油やココナッツオイルは特有の香りがするので、苦手な人もいると思う。
これらの風味が合わないと感じるなら、あなたの好きなエッセンシャルオイルを2~3滴加えて、自分好みの味に変えると良いだろう。
その際、使用するエッセンシャルオイルの安全性は必ず確認するようにしよう。
オイルプリングが口臭に効くってホントか
オイルプリングは口臭をなくすために非常に有効だ。
事実、ごま油やココナッツオイルのオイルプリングが口臭に効くことは報告されていて、いくつかの研究で結果が一致している。
オイルプリングは口内の有害細菌を効率的に取り除き、口の中の歯石(プラーク)を減らす。おそらく、これにより口臭が改善するのだろう。
8.まとめ
オイルプリングの本質は、口腔内の毒素を取り除き、口腔衛生を改善し、歯の健康を維持することだ。そのためには、ごま油やココナッツオイルで20分間、しっかり取り込む必要がある。
もちろん、地道に取り組み続けるだけの効果があるものだ。
今のうちから口腔ケアを丁寧に行っていれば、歯周病・歯肉炎あるいは虫歯などの疾患に悩むことはなくなるだろう。
最後に、驚きの調査結果を紹介しよう。
厚生労働省の平成28年度歯科疾患実態調査によると、25歳~85歳までの人の80%以上に虫歯があるそうだ。35歳~55歳までに限定すると、ほぼ100%に達する。(7)
あなたは、これが当たり前だと思うだろうか?
普段、何も口腔ケアをしていないなら、全員が虫歯になっても不思議はない。しかし、誰しも歯磨きなど何らかの対策を日々しているはずだ。それに、日本には様々な種類の口腔ケア商品、さらに優秀な歯科医もたくさんいる。
それにもかかわらず、この結果だ。対策方法とやり方を見直す必要があるのは明瞭だ。
そこで、私から一つ提案がある。本当に歯の健康を考えるなら、オイルプリングを試してみないか?
しかしながら、ココナッツオイルは何種類も商品があり、どれを選んだら良いのか悩んでしまう。私は通販で買うことがあり、その際は『日清オイリオの有機エキストラバージンココナッツオイル』を購入している。迷うことはない。さあ、オイルプリングを始めよう!