こんにちは!季節は秋を迎え、食欲がわいています。
秋の野菜はかぼちゃ、人参、かぶなどたくさんあります。
後編では、栄養価が高く、効果のある秋の食材の「かぶ」を解説します。野菜の栄養素ランキングも記載しています。
管理栄養士・栄養士の知識をぜひ参考にしてください!
1.かぶ
1-1.かぶとは?
かぶは、アブラナ科アブラナ属の越年草になります。かぶは、かぶら・かぶらな・すずな(鈴奈、菘)・ほうさい(豊菜)・だいとうな(大頭菜)などと呼ばれることもあります。
かぶの原産地はヨーロッパ、あるいは中央アジアと言われています。日本では、千葉県や埼玉県で多く生産されています。
かぶの食べごろは、甘味が強くなる秋から冬(10月~1月頃)になります。なお、かぶの別名の「すずな」は春の七草の一つであり、春のかぶは肉質が柔らかい特徴があります。
また、かぶは主に肥大した根の部分が食べられますが、葉もおいしく、品種により茎葉が主体のものがあります。
ちなみに、かぶの根は淡色野菜、葉は緑黄色野菜になります。そのため、かぶの根と葉では栄養成分が大きく異なり、かぶは葉の部分の方が栄養分を豊富に含んでいます。
そして、かぶの葉はβ-カロテン、ビタミン類(ビタミンK、ビタミンC)、ミネラル類(カルシウム、鉄)、食物繊維などがとても豊富に含まれています。
それゆえ、この記事は「かぶの葉」の栄養と効果について解説してゆきます。
1-2.かぶの葉の栄養と効果
かぶの葉は、「秋の食材で栄養価が高く、効果がある野菜3つ紹介(前編)」で紹介したかぼちゃや人参と比べて、ビタミンK、ビタミンC、カルシウムなどの栄養素が多い特徴があります。
そのため、かぶの葉の重要な栄養素のビタミンK、ビタミンC、カルシウムを詳しく解説します。
1-2-1.ビタミンK
かぶの葉100gあたりには、370μgのビタミンKが含まれています。ビタミンKは、成人の男性と女性で150μg/日が必要と言われています。
つまり、かぶの葉を40gほど食べるだけで、1日に必要なビタミンKを摂取できます。
ビタミンKの効果は、➀血液凝固因子を合成し、止血を促す、②骨の石灰化に関与し、骨を丈夫にするなどがあります。
1-2-2.ビタミンC
かぶの葉100gあたりには、47mgのビタミンCが含まれています。ビタミンCは、成人の男性と女性で100mg/日が必要と言われています。
かぶの葉には「前編の記事」で紹介したかぼちゃよりもさらにビタミンCが豊富に含まれており、効率よくビタミンCの補給ができる食材だと思います。
ビタミンCの効果として、➀抗酸化作用がある、②皮膚や血管を丈夫に保つ、③抗ストレスホルモンを生成する材料になる、④非ヘム鉄の吸収を促進する、⑤免疫力を強化し、風邪を予防するがあります。
1-2-3.カルシウム
かぶの葉100gあたりには、190mgのカルシウムが含まれています。カルシウムは、成人の男性で800mg/日、女性で650mg/日が必要になります。
カルシウムは不足しやすい栄養素として知られています。カルシウムが不足すると、骨折や骨軟化症、骨粗鬆症を起こしやすくなります。成長期では、歯の質が悪くなり、あごの発達が遅れます。他にも、イライラしやすくなる、肩こりや腰痛などを起こしやすくなります。さらに、高血圧や動脈硬化の原因にもなります。
そのため、カルシウムは積極的に摂取して、不足しないようにする必要があります。
カルシウムの効果としては、➀骨や歯の形成、➁血液凝固、➂筋肉の収縮、➃神経の刺激伝達、⑤酵素の活性化などがあります。
2.かぼちゃ・人参・かぶの葉を他の野菜と比べてみた!
「前編の記事」で紹介したかぼちゃと人参、そしてかぶの葉の栄養価を他の野菜と比べてみました。
かぼちゃ、人参、かぶの葉の100gあたりにどのくらい豊富に栄養素が含まれているか?分かるように、各栄養素のランキングTop10を調べました。
2-1.エネルギー源が豊富な野菜!
表:エネルギー源(食材100gあたり)
エネルギー源をみると、エネルギーはかぼちゃ10位、炭水化物はかぼちゃ6位になります。
2-2.ミネラル類が豊富な野菜!
表:ミネラル類ランキング(食材100gあたり)
次にミネラル類をみると、カルシウムはかぶの葉が10位ランクインしています。
2-3.ビタミン類が豊富な野菜!
表:ビタミン類ランキング(食材100gあたり)
さらに、ビタミン類では、β-カロテンとビタミンAは人参4位、ビタミンEはかぼちゃ4位、ビタミンKはかぶの葉8位、ナイアシンはかぼちゃが7位に入っています。
参考:http://www.eiyoukeisan.com/
3.まとめ
かぼちゃ、人参、かぶの葉は栄養価の高い秋の野菜として知られており、野菜の栄養素ランキングにも入っています。
かぼちゃは、様々な栄養素(炭水化物、ビタミンA、β-カロテン、ビタミンE、ビタミンC、ナイアシン)が多く含まれています。それに、抗酸化作用のある栄養素の相乗効果も期待できますね。
次に、人参はかぼちゃよりもビタミンAやβ-カロテンが豊富に入っており、その上、特徴的な機能成分としてリコペンも含まれています。人参はよく使う食材だと思うので、活用しやすいですね。
そして、かぶは根よりも葉の栄養価が高く、ビタミンK、ビタミンC、カルシウムなどの栄養素が補給できるため、積極的に取り入れたい食材だと思います。
季節は秋を迎え、美味しい食材が多く、食欲がわくと思います。そんな季節には、秋が旬な野菜として栄養価が高く、効果がある「かぼちゃ・人参・かぶの葉」がおすすめの食材になります。
ぜひ、皆さんの食生活に秋の食材を取り入れて、秋の味覚を味わいましょう。
最後に、興味を持たれた方は、「前編の記事」も読んでみてください!!
秋の食材の「かぼちゃ」と「人参」を紹介しています。