チアシードは様々な健康効果があります。そんなチアシードから抽出される油が「チアシードオイル」です。
チアシードオイルはチアシードに強い圧力を掛けて抽出されます。
最大の魅力は、健康にいいオメガオイルと抗酸化物質が豊富であることです。
ただ、チアシードの効果は明らかにされていますが、チアシードオイルの効能は知られてませんよね。
一体、チアシードオイルはどのような効果があるのでしょうか。また、チアシードオイルは食べた方がいいのでしょうか、それとも、美容目的で肌や髪につける方がいいのでしょうか?
この記事を読み、チアシードオイルの気になること、疑問に思うことをひとつずつ解決していただけたら幸いです。
チアシードオイルとは何か?
チアシードオイルは、チアシード(別名: サルビア・ヒスパニカ)から抽出される栄養豊富な黄色の油のことです。風味はナッツの香りとオメガオイル特有の臭いがします。
チアシードオイルはオメガ3脂肪酸が豊富です。オメガ3脂肪酸は脳・心臓・関節の健康を維持し、免疫力を強化する作用があります。
また、ポリーフェノールやカロテノイドなど抗酸化物質が多く含まれ、美容・美肌効果は抜群です。
チアシードオイルの品質を決定する要因
チアシードオイルは商品によって品質がバラバラです。
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例えば、使用するチアシードの状態により、チアシードオイルの栄養価は変わります。高品質なチアシード由来のオイルの方が、必須脂肪酸や抗酸化物質は高水準になります。
また、有害な添加物、農薬、除草剤を使わない有機栽培(オーガニック)で作ったチアシードを使用した方が、安全性は高いです。
チアシードオイルの抽出方法も重要なポイントです。チアシードのオメガ3脂肪酸は熱に弱く劣化しやすいため、コールドプレス(低温低圧圧縮方式)でオイルを抽出した方が、栄養の損失が少なく、優れた風味になります。
ですから、チアシードオイルの品質を決定する要因をまとめると、
- 使用するチアシードの状態は良好か?
- オーガニックであるか?
- コールドプレスで製造されているか?
といったあたりになります。
チアシードオイルはオメガ3脂肪酸が豊富
私たちの体は必要に応じ、脂肪やビタミンを生産しています。しかし、オメガ3脂肪酸に関しては、体内で生成できないため、食事やサプリメントから摂取しなければなりません。
ただ、オメガ3脂肪酸は食事やサプリメントから、十分かつ安全に摂ることが難しいです。
なぜなら、オメガ3脂肪酸豊富な食べ物はあるものの、それらの食品中に化学物質や毒素が含まれている場合があるからです。また、サプリメントは商品ごとにオメガ3脂肪酸の含有量に差がありますし、製造工程や原料の入手先など不透明な部分があり不安です。
その点、チアシードオイルはオメガ3脂肪酸を簡単かつ安全に摂ることができます。
それに、チアシードオイルはオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスが良いことも嬉しいポイントです。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は1:4~1:10の摂取比率が理想的です。しかし、日本人は摂取比率が1:20~25だと推測されており、オメガ6脂肪酸の過剰摂取が問題になっています。
なぜ、オメガ6脂肪酸がダメかというと、体内で炎症を促すからです。炎症は関節痛、癌、心臓病、うつ病など、さまざまな慢性疾患の原因になります。
一方、オメガ3脂肪酸は体内の炎症を防ぐ抗炎症作用があります。オメガ3脂肪酸を積極的に摂り、炎症から細胞を保護すれば、心臓、免疫系、脳、神経系など体の中で重要な働きを担う臓器を守ることできます。
チアシードは脂肪酸のうち約74%がオメガ3脂肪酸ですから、脂肪酸の摂取バランスの乱れを整えるにはピッタリの食品です。
チアシードオイルなら簡単にオメガ3脂肪酸の必要量を摂取できますし、無理なく続けられると思います。
チアシードオイルは抗酸化物質とファイトケミカルが豊富
チアシードオイルは抗酸化物質とファイトケミカルがたっぷり含まれます。
ファイトケミカルとは、通常の身体機能の維持には必要ないが、健康に良い影響を与える可能性のある植物中の化合物のことです。
なぜ、抗酸化物質とファイトケミカルが豊富かというと、チアの植物はチアシードを酸化ストレスから守る目的で、自然に抗酸化物質やファイトケミカルを生産するからです。
私たちの体内においても、チアシードオイルの抗酸化物質は活性酸素やフリーラジカルを補足しますので、酸化ストレスから体を守ってくれます。
チアシードオイルの6の効果
チアシードオイルを食べるメリット
チアシードオイルは食品ですから、料理に使用することができます。そして沢山の健康効果を得られます。
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チアシードオイルを食べる時間は午前中(特に朝食時)がおすすめです。朝にチアシードオイルを摂ると、一日を通して効果を感じられるからです。量は小さじ1~2杯/日が適量です。
また、チアシードオイルは毎日摂取した方がいいです。
最初は効果を体感しにくいかもしれませんが、継続すれば以下のような効果を確実に得られます。
1.チアシードオイルは脳機能を高める
チアシードオイルは脳細胞の構成成分であるオメガ3脂肪酸が含まれます。オメガ3脂肪酸は脳細胞の構造を強化し、また、脳の炎症を抑える作用があります。
つまり、オメガ3脂肪酸を摂ることで、気分が上がり、記憶力が高まります。もちろん、うつ病や認知症の予防・改善効果も期待できます。
ですから、脳の健康を保つために、チアシードオイルでオメガ3脂肪酸を毎日補給するといいと思います。
2.チアシードオイルは炎症と関節痛を和らげる
ランニング、サイクリング、水泳などで体を動かしている方がおられると思います。非常に素晴らしい習慣ですが、運動すると関節に負担がかかりますので、関節を痛めることがあります。関節痛は体内の炎症が原因で起こります。
そして、関節を痛めている状態で、いつも通りオメガ6脂肪酸の多い食事を摂ると、炎症が誘発され関節の状態がさらに悪化します。
チアシードオイルはオメガ3脂肪酸が含まれ、関節痛の原因の炎症を抑えることができます。
ですから、毎日の食事にチアシードオイルをプラスし、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の摂取バランスを改善し、炎症を防ぐといいですよ。
実際に、私はチアシードオイルを食べるようになってから、関節の痛みが和らぎ、エネルギー代謝が上がりました。今でも、楽しくランニングを続けています。
3.チアシードオイルは心臓と血管の健康を保つ
オメガ3脂肪酸は心臓の健康維持に重要な栄養素で、心臓の拍動の乱れを整え、正しいリズムで心臓が動けるようにサポートする働きがあります。
実際に、イタリアの心臓学の研究グループであるGISSIは、心筋梗塞の二次予防に対するオメガ脂肪酸摂取の効果を検証しています。そして、心筋梗塞を経験された方は、オメガ3脂肪酸を1g/日、3年間摂取することで、心臓発作や脳卒中の再発を防ぐことが可能だと分かりました。(1)
チアシードは小さじ1杯で1日に必要なオメガ3脂肪酸を摂取できますから、心臓と血管の健康を保つためにはピッタリの食品です。無理なく毎日続けられる点も嬉しいポイントですね。
4.チアシードオイルはドライアイを改善する
繰り返しになりますが、チアシードオイルはオメガ3脂肪酸がたっぷり含まれます。
最近の研究により、オメガ3脂肪酸はドライアイの症状を緩和する効果があると分かりました。
実際に、サンディエゴで開催された米国白内障・屈折矯正手術学会(ASCRS)において、インドの研究者はドライアイの改善にオメガ3脂肪酸が有効であることを報告しました。その研究では、ドライアイ患者にオメガ3脂肪酸を3g/日投与したところ、症状が105%緩和されたそうです。(2)
ドライアイ患者は日本に2,000万人、世界に10億人以上いると推測され、最も多い眼疾患です。目のかゆみ、目の痛み、光がまぶしく感じやすいなどの症状がみられます。
失明につながるような病気ではありませんが、日常生活で不自由に感じることがあるので、チアシードオイルで症状が改善できると楽ですよね。
チアシードオイルを美容目的で使うメリット
チアシードオイルは食べるだけでなく、スキンケアアイテムとしても使用可能です。
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私たちの体は皮膚で覆われており、皮膚はスポンジのように何でも吸収しますよね。それなのに、有毒化学物質や安全性不明の成分が配合されたスキンケア商品が販売されています。
もしかしたら、あたなの使用しているモイスチャライザー(肌に潤いを与える製品)やスキンケア製品が体に悪い可能性だってありますよ。
その点、オーガニック・自然派・ナチュラルの商品は安全性が高いですから、安心安全を重視される方には人気ですよね。
私も肌には出来る限り化学物質を使わないようにしています。
オーガニックチアシードオイルを使うと、肌の角栓や毛穴の汚れを無理なく落とすことができるのでおすすめですよ。
チアシードオイルを美容目的で使用したときの効果は以下をご覧ください。
5.チアシードオイルは乾燥肌を改善する
チアシードオイルは乾燥肌を改善し、肌にもっちりとしたハリや弾力、また、うるおいを与える働きがあります。乾燥肌や日焼け肌に悩んでいる方や唇に潤いを与えたい方は必見ですね。
使い方は、チアシードオイルを数滴肌や唇に塗るだけです。
特に、オーガニックチアシードオイルはお肌の奥まで浸透しやすく、お肌のバリア機能を回復させながら、お肌に潤いを与えます。ひどい乾燥肌の方でも効果を実感できるぐらい機能性は高いです。試してみる価値はあると思います。
ちなみに、チアシードオイルは肌や唇以外の部位に塗ることも可能です。
例えば、乾燥しやすい手の甲や指先、お尻の割れ目、ひじなどです。また、栄養豊富なヘアコンディショニング剤として髪につけるのもいいですよ。
6.チアシードオイルで若い見た目になれる
いつまでも若々しく見える方っていますよね。
チアシードはブルーベリーよりも抗酸化物質が豊富です。他にも、肌、アンチエイジング、健康に欠かせない栄養素がたっぷり含まれています。
使い方は、チアシードオイル(2~3滴)を襟足(うなじ)に塗るだけです。たったこれだけで、輝くきれいな肌になり、実際の年齢よりもはるかに若く見えます。
もちろん、チアシードオイルを肌に塗っても、エイジング効果を期待できます。
チアシードと美肌についてもっと詳しく知りたい方は『チアシードでもっちり美肌が手に入る!簡単な6の使い方を紹介』を参考にしてください。
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チアシードオイルを選ぶ基準とおすすめ商品
チアシードオイルは通販や健康食品専門店から購入できます。しかし、商品によって品質はバラバラです。
購入の際は、チアシードの状態が良好だったのか、オーガニックであるのか、製造方法がコールドプレス(低温低圧圧縮方式)であるか、などを確認する必要があります。
また、チアシードオイルはオメガ3脂肪酸が含まれ、魚油やオメガ3サプリメント独特の臭いがします。そして、オメガ3脂肪酸は熱に弱く酸化されやすい性質があります。
ですから、暗色のガラス瓶に入った商品の方がいいですし、購入後は冷暗所にて保管するようにしてください。
チアシードオイルを選ぶ上での基準をまとめると以下の通りです。
- 状態の良いチアシードを使用しているか?
- オーガニック(農薬・除草剤不使用)であるか?
- 製造方法がコールドプレスで、オメガ3脂肪酸や抗酸化物質が豊富であるか?
- 光や酸素による劣化を防ぐため、暗色のガラス瓶に入っているか?
これらの項目を確認しながら商品を決めていくことになります。
ちなみに、「低温圧搾一番搾りのエキストラバージン オーガニック チアシードオイル」はこられの条件をすべて満たしています。
私は何種類かのチアシードオイルを試しましたが、この商品の品質は高水準で、価格は1,480円(170g)とコスパ最強だと思います。
どれがいいか迷う、どれがおすすめなの、という方は「低温圧搾一番搾りのエキストラバージン オーガニック チアシードオイル」を選ぶと間違いありません。
チアシードオイルのおすすめの食べ方
チアシードオイルはどんな料理にも加えることができます。
ただ、チアシードオイルはココナッツオイルほど熱に強い油ではないため、加熱する時間が短い方が栄養素の損失を最小限に抑えられます。
例えば、炒め物や蒸し物を調理してから、チアシードオイルを加えるといいと思います。
もちろん、チアシードオイルは生の状態でも摂取できます。
少々、臭いにクセがあるため、オリーブオイルのように豆腐やサラダにかけると食べやすいと思います。
最後に、チアシードのレシピに興味がある方は『チアシードの食べ方40選~人気レシピから学ぶスゴイ使い方』を併せてご確認ください。
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